機動戦士ガンダムオリジンは、ジオンズム・ダイクンの死から1年戦争のファーストガンダムまでの間、特にキャスバルとアルテイシア、そしてジオン軍のモビルスーツ開発の歴史が紹介されています。その中でもジオン軍のモビルスーツ開発が完全に地球連邦軍よりも優れていて、戦争になった場合の戦況を一変する兵器であることが証明された事件が起こります。
そう『スミス海のモビルスーツ戦』です。
モビルスーツの開発に成功したミノフスキー博士が地球連邦軍に亡命したいという話から事件が始まります。ミノフスキー博士はミノフスキー粒子を発見した人物で宇宙科学分野のトップの科学者です。右に出る存在の人物はいません。その人物がモビルスーツを開発するのです。
最初の頃の開発途中のモビルスーツ
ちなみにミノフスキー粒子とは『ガンダム』世界での粒子でレーダーやミサイルなどの機器が正常に作動しなくなるという特色がある粒子です。ミノフスキー粒子の濃度の多い場所では特に、人型のロボット『モビルスーツ』などの接近戦が可能になりました。
話を戻すと『スミス海海戦』ジオン軍と地球連邦軍のモビルスーツ同士の初めての戦いです。ジオン軍ザク5機と連邦軍は新型ガンキャノン12機でのぶつかり合いです。ジオンは『リーダーがランバラル・他のメンバーはガイヤ・オルテガ・マッシュの黒い三連星と赤い彗星のシャア・アズナブル』まだこの時は黒い三連星の名前はありません。赤い彗星のシャアもまだです。1年戦争の初期のルウム会戦での活躍で有名になります。
ちなみに時代は1年戦争前です。場所は月の都市『グラナダ』と『フォン・ブラウン』との間の平原です。月での平原なので何もありません。都市と都市を結ぶ道路があるくらいです。そこをスミス海と呼ばれているそうです。この頃からシャアのモビルスーツは赤いです。
モビルスーツ戦の結果はジオン軍の圧勝で終わります。連邦軍の中でこの事件でのジオンのモビルスーツの脅威を感じたアムロ・レイの父親でミノフスキー博士の教え子である科学者テム・レイは本当のモビルスーツの開発『ガンダム計画』を発動します。ここからがガンダムの歴史が始まるのです。
写真は『RXー78・コードネームガンダム』の計画を発表するテム・レイのシーン
このあたりの時代を見てみると明らかにジオンが優位に戦争を起こせる状況が整いつつあり、あとは開戦の時期を待つだけと行った雰囲気です。ジオンの立場にたつと戦艦やパイロットの育成が済んだら、いつでも仕掛けられるように準備しますよね。これだけの兵器を手に入れたのだから。
地球連邦軍の中でも、この時点ではまだモビルスーツの本当の威力を理解している人間は少なく、テム・レイやゴップなどわずかな人間のみです。艦隊戦で勝敗が着くと考えられていました。まるで太平洋戦争の日本みたいに戦艦を増やしているのが地球連邦軍。アメリカのように飛行機などの飛び道具『モビルスーツ』開発を推し進めていたのがジオン軍という図式です。
今後、ジオン軍は地球連邦軍に宣戦布告をして開戦されます。どうなるんでしょうね。次回をお楽しみに。